ランク別の発注金額はいくら?埼玉県の建設工事請負等競争入札
建設業許可を受けている建設業者は、
「経営事項審査(経審)」を受けて入札参加資格審査申請をすると
認定後、規模や技術力に応じてランク付け(格付け)されます。
ランクに応じて受注できる工事金額が決まり、発注工事の種類ごとに自分の属するランクに応じて
公共工事の競争入札に参加できるようになります。
ランク付けのもとになる経営事項審査 の手続きは
①国土交通省に登録している分析機関が行う「経営状況分析」
②官公庁が行う「経営規模等評価」の2つを行います。
経営規模、技術者、完成工事高などの数多くの経営指標を基にして評点がつけられ、
特に重視されるのが,完成工事高です。
「ランク」は通常、AからDで区別されます。(都道府県、発注機関によって区別は異なります)
これらのランクによって、工事業種別に、受注できる工事の規模が決まります。
< 発注標準額 >
埼玉県のランク・工事種類別の発注工事金額の区分は、下記通りです。
級の区分 | 土木一式工事 | 建築一式工事 | 電気工事 | 管工事 | ほ装工事 | その他の建設工事 |
---|---|---|---|---|---|---|
@級 |
6,000万円以上 |
1億円以上 |
||||
A級 |
3,000万円以上 1億円未満 |
4,000万円以上 2億5,000万円未満 |
1,000万円以上 |
1,000万円以上 |
1,500万円以上 |
その都度知事が 定める額 |
B級 |
1,000万円以上 6,000万円未満 |
1,300万円以上 1億円未満 |
250万円以上 4,000万円未満 |
250万円以上 4,000万円未満 |
250万円以上 5,000万円未満 |
同上 |
C級 |
250万円以上 3,000万円未満 |
250万円以上 4,000万円未満 |
1,000万円未満 |
1,000万円未満 |
1,500万円未満 |
同上 |
D級 |
1,000万円未満 |
1,300万円未満 |
勘違いされることが多いのが、Sランク・Aランク(一番上のランク)であれば、
全ての工事を入札できると思われがちですが Aランクの会社については、
基本的には、Bランクの工事を入札することはできません。
つまり、自社の当てはまるランクの範囲の工事しか受注できないのです。
ランクが高ければ良い、というわけではないのです。
自社は小さな会社なので、発注機関から仕事がこないのでは、と心配される会社さんもいますが
このランク付けの制度により、上のランクの企業が下のランクの工事に参加することを禁止しています。
さらに地方自治体では,地元の中小企業を保護するために,大規模の工事を細かく分割して、
下のランクの地元中小企業にも受注機会を与えるため分割発注を行うことも多いです。
公共工事の受注については、経審を受け、入札参加資格申請が必要となりますので、手間がかかりますが、
チャレンジする価値はあるかと思います。
入札参加してみたいなと思ったら専門家にお気軽にご相談下さい。