造園工事とはどんな工事?
こんにちは、行政書士 中村絵美里です。
建設業許可の29業種のひとつである「造園工事」について、どんな工事なのか内容と例示等を書きたいと思います。
◆造園工事の内容
整地、樹木の植栽、景石のすえ付け等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化し、又は植生を復元する工事です。
◆造園工事の例示
具体例としては、 植栽工事、地被工事、景石工事、地ごしらえ工事、公園設備工事、広場工事、園路工事、水景工事、屋上等緑化工事などがあげられます。
工事経歴書に非建設工事を記入してしまった場合、虚偽申請となってしまう可能性があります。非建設工事を混入しないように注意しましょう。
◆造園工事区分の考え方
●「植栽工事」には、植生を復元する建設工事が含まれます。
●「広場工事」とは、修景広場、芝生広場、運動広場その他の広場を築造する工事であり、「園路工事」とは、公園内の遊歩道、緑道等を建設する工事です。
●「公園設備工事」には、花壇、噴水その他の修景施設、休憩所その他の休養施設、遊戯施設、便益施設等の建設工事が含まれます。
●「屋上等緑化工事」とは、建築物の屋上、壁面等を緑化する建設工事です。
●「緑地育成工事」とは、樹木、芝生、草花等の植物を育成する建設工事であり、土壌改良や支柱の設置等を伴って行う工事です。
※公園の遊具、ベンチ、園路の工事は造園工事と考えられます。
※造園工事には当てはまらない作業が結構ありますのでご注意ください。
維持管理、剪定、枝打ち、草刈、伐採などは造園工事には当たりません。
そもそも建設工事として認められず、工事経歴書に記載することはできません。
◆造園工事業の専任技術者の資格要件
専任技術者になることができる資格
●1級造園施工管理技士
●2級造園施工管理技士(種別:建築)
●技術士:建設・総合技術監理(建設)
:建設「鋼構造及びコンクリート」総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
:森林「林業」総合技術監理(森林「林業」)
:森林「森林土木」総合技術監理(森林「森林土木」)
●技能検定の1級造園
●技能検定の2級造園+合格後3年以上の実務経験【実務経験3年(平成15年度以前は1年)】
※元請で受注して、なおかつ下請に対して総額4000万円以上の工事を発注する場合には特定建設業許可が必要になります。(金額は税込みです。)
※造園工事業は、「指定建設業」に定められているので、特定建設業の許可を受けようとする場合には、専任技術者は1級の国家資格者又は技術士等でなければなりません。
※指定建設業に該当する建設業種: 土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業
◆資格がない場合でも造園工事業の許可が取得できるのか?
造園工事につき10年以上の実務経験を有する者も、造園工事業の専任技術者になることができます。
さらに、学歴によって10年が5年や3年に短縮もされます。
「土木工学」(農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地又は造園に関する学科を含む)
「建築学」「都市工学」又は「林学」に関する学科を卒業されている場合。
高校卒業であれば5年以上、大学卒業であれば3年以上の実務経験で、専任技術者になることもできます。
※専門学校卒業の場合も認められています。
高度専門士、専門士の称号をお持ちの場合は大卒と同じ扱いになり、それ以外の専門学校修了の場合は高卒相当となりました。
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