建設業で働く外国人の就労ビザについて
こんばんは!行政書士の中村絵美里です。 先日参加した建設業団体の交流会で、外国人のビザについての質問をいただいたので 今日は、建設業で働く外国人の就労ビザについて書きたいと思います。 建設現場で働くことを目的として、基本的には就労ビザを取得する事ができませんが 下記のビザを持っている方でしたら、建設業の現場で働くことができる可能性があります。 ◆身分に基づくビザを持っている場合(永住者・日本人の配偶者等、永住者の配偶者、定住者) ◆アルバイトの場合(留学・家族滞在) ◆外国様式の建築・土木工事を行う場合 ◆技能実習生の場合 ◆外国人建設就労者の場合 適正なビザを持っていない外国人を雇用すると、不法就労助長罪となってしまい、 3年以下の懲役、又は300万円以下の罰金、又はその両方が科せられてしまいます。 雇用する際には「在留カード」を必ず確認するようにして下さいね! ◆身分に基づくビザを持っている場合
例えば日本人と結婚している外国人(結婚ビザ)や、長年日本に滞在していて永住ビザを持っている外国人であれば、
問題なく建設現場で働くことができます。
その他、永住ビザを持っている人の家族(永住者の配偶者等)や「定住者」というビザを持っている人も、
身分に基づくビザなので建設現場で働くことができます。
在留資格 | 在留期間 | 該当例 |
永住者 | 無期限 | 法務大臣から永住の許可を得たもの |
日本人の配偶者等 | 5年・3年・1年・6カ月 | 日本人の配偶者・子・特別養子 |
永住者の配偶者 | 5年・3年・1年・6カ月 | 永住者・特別永住者の配偶者及び日本で出生し在留している子 |
定住者 | 5年・3年・1年・
法務大臣が個々に指定する期間 |
日本人の親族・日系人の子・外国人配偶者の連れ子等 |
◆アルバイトの場合 「留学」のビザや「家族滞在」のビザを持っている人は、あらかじめ入国管理局で 「資格外活動許可」を取得する事により、 1週間28時間以内、就学生は1日4時間以内であれば就労する事ができます。 ◆外国様式の建築・土木工事を行う場合 外国様式の建築・土木工事を行う現場であれば、「技能」という就労ビザを取得できる可能性があります。 技能ビザを取得するためには、その外国人が最低でも5年~10年の外国様式の建築・土木工事に関して、 実務ないし勉強経験があることが必要です。 ◆技能実習生の場合 技能実習生というのは、日本で3年間の期限付きで職業訓練を受ける人たちですが 東京オリンピック・パラリンピックや東北の復興支援などの関係で人材不足を補う為に 平成27年4月1日から平成33年3月31日までの時限的措置として、即戦力となる外国人建設就労者の受入を行うことになりました。 これにより、現在最長で3年しか日本に滞在できなかった外国人技能実習生が、 最長で6年間(連続して滞在できるのは5年まで)滞在できるようになります。 ただし、技能実習生を一つの会社が受け入れることは難しい面があり、 多くの会社では技能実習生受け入れ事業を行っている協同組合に加入し、協同組合を通じて技能実習生を受け入れています。
外国人を雇用した場合や、外国人が離職した際には、氏名・在留資格・在留期間等を
ハローワークに届出る必要があります。
< ハローワークへの届出 >
外国人労働者(特別永住者及び「外交」・「公用」の在留資格者除く)の雇用又は離職の際には、
当該外国人労働者の氏名・在留資格・在留期間等を確認し、ハローワークに届出なければなりません。
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